4 コーチング

利き手と逆を使う

左手の重要性

育成年代で左手(利き手と逆の手)を上手く使えない子がとても多いと最近感じます。

高校生の指導のほか、中学生を指導する機会を頂いたり、レフリーとして試合に関わることが増えてきましたが、地区大会で見る高校生・中学生は左手を上手く使えないというのが率直な感想です。それくらい右のドライブがほとんどなんです。

ウインターカップなどの全国大会やYouTubeを見ていると、「スゴイな」と思えるハンドリングを見せてくれる若いプレイヤーをたくさん見ることが出来ます。そこを基準とするとハードルが高すぎるので、少しでも左手が使えるようになるには?という視点のお話です。

 

私の話になりますが、私が卒業した札幌市立札幌中学校は開校から100年以上経つ古い学校で、体育館の床が滑る、ボールが跳ねないという面白い環境でした。ボールが普通に跳ねるところもあれば、跳ねない箇所もあったりで必然的にミスが多くなります。ミスをしたくない中学生の私は、右手でばかりドリブルをして左手が全然使えない中学生でした。

高校に入り初めて高いレベルでバスケットボールをして、右手でしかドリブルをしていない自分に危機感を感じ、必死に左手のハンドリングを練習した経験があります。

話が逸れましたが、じゃあ左手のハンドリングに時間を費やせば良いのか?というのが結論かというと、それでは面白くないし当たり前すぎますよね。

そこまで時間が取れない、そこを努力する子が少ない、だからこういう状況なんだという振り出しに戻ります。

通常練習をしながら、そんなに労力を費やさずに左手を今より使えるようになるには?という視点で考えて、私は簡単なことから指導するようにしています。

例えば、

・マイカンドリル、ミートドライブのような基礎メニューは全て左手シュート

・3on3や4on4の練習は左でハンドリングし左ドライブを意図的に使う

・トランジションメニュー(3on2など)でボールをプッシュするときは左手にする

・左のレイアップ、左側から打つゴール下のシュートは左手を使う

・2メンや3メンの右レイアップを左手で打つ

 

これらを意識的にやるだけで全然変わります。練習の途中で「今のは左手!」という感じでアドバイスすると、選手は苦笑いしながらも次から左手を使おうとしている意思が伝わってきます。

左手が上手に使えるようになると、必然的に右手も上手になります。これは間違いないです。

右のドライブばかりでDFを崩せない、1on1で打開出来ない、

そんな選手が多いチームは、通常練習で左手を使わせる指導をしてみてはいかがでしょうか?